虫歯が神経まで進行するとどうなる?症状と痛みの原因を解説
虫歯を放置すると、表面だけでなく徐々に深く進行し、最終的には歯の内部にある神経にまで達してしまうことがあります。虫歯が神経に達すると強い痛みが生じ、食事や会話など日常生活に支障をきたすことも少なくありません。冷たいものや熱いものを口にすると激しい痛みが走ったり、何もしていなくてもズキズキとうずくように感じる場合は、神経にまで炎症が広がっている可能性があるため、注意が必要です。今回は、虫歯が神経まで進行したときに現れる症状や、痛みが起こる仕組み、考えられる治療方法について解説します。
1. 虫歯が神経まで進行したときに現れる代表的な症状
虫歯が神経に達すると、これまでの表面的な不快感とは異なり、強くはっきりとした痛みが現れることがあります。そのサインに気づくことが、早めの受診につながる大切なポイントです。以下に、代表的な症状を解説します。
①冷たい・熱い刺激で強くしみる
冷たい水や熱い飲み物が歯に触れると、鋭い痛みを感じることがあります。初期段階の虫歯でもしみることはありますが、神経に近づくほどその痛みは強く長く続く傾向があります。
➁夜間に痛みが強まる
横になると血流が増え、炎症がある部分に圧がかかりやすいため、夜に痛みが増すことがあります。特に、寝つけないほどの痛みを感じる場合は注意が必要です。
➂何もしていなくてもズキズキ痛む
食事や刺激がなくても自発的にうずくような痛みが出る場合、神経が強い炎症を起こしている可能性があります。
④噛むと強い違和感がある
歯の内部にまで細菌が入り込むことで、噛んだときに神経や周囲の組織に圧がかかり、鋭い痛みが出ることがあります。⑤歯ぐきに腫れや膿が出ることがある
さらに進行すると、歯の根の先に炎症が広がり、歯ぐきに腫れや膿が出るケースもあります。このような症状が現れた場合、虫歯はかなり進行していると考えられます。放置すると痛みだけでなく全身に影響を及ぼすおそれもあるため、早めの受診が大切です。
2. 神経に達した虫歯が痛む原因と進行の仕組み
虫歯が神経に達すると、炎症や圧力の影響で強い痛みが起こることがあります。ここでは、その原因と進行の仕組みを解説します。
①表面から虫歯が進行する
虫歯は最初、歯の表面のエナメル質にとどまります。しかし放置すると内側の象牙質に広がり、最終的には神経にまで進んでしまうことがあります。象牙質は柔らかく、細菌が急速に広がり、場合によっては痛みやしみを感じることもあります。
②歯の神経までいくと強い痛みがでやすい
歯の中心部には「歯髄」と呼ばれる神経や血管があり、歯に栄養を送る大切な役割を担っています。ここに細菌が到達すると、炎症が起きて強い痛みが出ることがあります。
➂炎症による圧力の増加による痛み
神経の周りは硬い歯の組織に囲まれているため、炎症で腫れても膨らむスペースがありません。その結果、内部の圧力が高まり、さらに強い痛みを感じやすくなります。
④進行すると神経が壊死することも
炎症が長引くと神経は壊死し、一時的に痛みがなくなることがあります。しかし、細菌は根の先まで広がり、再び強い痛みや腫れを引き起こすことがあります。
このように、神経まで進んだ虫歯の痛みは、歯の構造と炎症の影響によるものとされています。痛みが治まったからといって放置せず、早めに歯医者で治療を受けることが大切です。
3. 神経まで進行した虫歯の主な治療法
神経まで進んだ虫歯の治療は、いくつかの段階を踏んで進められます。ここでは、その一般的な流れを解説します。
①根管治療(こんかんちりょう)
神経が炎症を起こしている場合は、まず神経や感染した部分をきれいに取り除く処置が必要です。その後、内部を消毒し、薬剤で密封して細菌が再び入り込まないようにします。
➁土台(コア)を立てる
神経を処置した歯はもろくなりやすいため、被せ物を安定させるために「コア」と呼ばれる土台を作ります。金属や樹脂などの材料が使われることがあります。
➂型取り
土台を作った後、被せ物を製作するために歯の形を整えて型取りを行います。型取りをもとに、噛み合わせや見た目に合った被せ物を作製します。
④被せ物を装着する
完成した被せ物を装着することで、歯の機能を回復させます。金属やセラミックなど、素材の違いによって見た目や耐久性に特徴があります。
⑤抜歯とその後の補綴
虫歯の進行が重度で歯を保存できない場合は、抜歯が必要になることもあります。その後はブリッジ、入れ歯、インプラントなどで失った部分を補い、噛む機能を維持することが大切です。
このように、神経まで進んだ虫歯は、治療が複数の工程に分かれることがあります。早めに歯医者で治療を受けることで、歯を残せる可能性も高まります。
4. 西宮北口の歯医者 あかお歯科医院の虫歯治療
「歯がしみる」「噛むと痛い」「穴があいている気がする」そんな虫歯の症状にお困りではありませんか? 西宮北口から徒歩6分の歯医者 あかお歯科医院では、患者さんの不安に寄り添いながら、痛みに配慮し、できるだけ歯を削らず・抜かずにすむ虫歯治療を心がけています。
痛みに配慮した、できるだけ削らない治療 あかお歯科医院では、「自分が歯医者で治療を受ける立場だったら」という視点を大切に、患者さんにとって本当に必要な虫歯治療の提供を目指しています。「痛みの少ない治療」「できるだけ削らない・抜かない治療」を心がけ、丁寧で誠実な診療に努めています。電動麻酔器や表面麻酔を活用し、麻酔時の痛みにも配慮しています。
治療前のクリーニングで治療効果を最大限に 虫歯の再発を防ぐために、あかお歯科医院では治療前に歯のクリーニングを行うことがあります。歯ぐきの状態が悪いと、治療に使用する材料がうまく接着できず、再発リスクが高まるためです。まずはお口の環境を整え、精度の高い治療につなげます。
▼虫歯治療の詳細はこちら
https://www.akao-dc.com/decay//
定期検診で早期発見・早期治療を 虫歯は初期段階ではほとんど自覚症状がありませんが、進行すると治療も大がかりになり、歯へのダメージも大きくなります。初期であれば歯を削らずに治療できる場合もあるため、歯医者で定期的な検診を受けることが大切です。あかお歯科医院では虫歯の予防やメンテナンスも含めたトータルケアをご提案しています。
まとめ
虫歯が神経まで進むと、強い痛みを伴い、日常生活に支障をきたすことがあります。治療は一般的に、根管治療で感染した神経を取り除き、土台を作ったうえで被せ物を装着する流れです。歯を保存できない場合は抜歯となることがあり、その後は入れ歯やブリッジ、インプラントで噛む機能を補う必要があります。 いずれの場合も、放置すると状態がさらに悪化する可能性があるため、早めの受診が欠かせません。 虫歯にお悩みの方は、西宮市 西宮北口の歯医者、あかお歯科医院までお問い合わせください。
監修:あかお歯科医院
院長 赤尾聡一
【所属学会・スタディーグループ】
日本口腔インプラント学会
日本歯周病学会
一般社団法人日本床矯正研究会
一般社団法人 日本小児矯正研究会